LOOK 586 UDという選択

ロードバイク

1 はじめに:LOOKというメーカーの軌跡

  • スキーから自転車へ: 1951年にスキービンディングメーカーとして創業。1960年代に創業者ジャン・ベイユがスキー中の事故をきっかけに、「安全性(外れる仕組み)」の重要性に気づいたことがすべての始まり。90年代スキーブームの時代を生きた人間としては、LOOKといえばスキーのビンディングのイメージが強いですね。
  • ビンディングペダルの革命: 1984年に世界初のビンディングペダル「PP65」を開発。これがサイクリングの世界を劇的に変えました。足が固定される恐怖は、スキーを始めた頃は感じたものでした。しかし固定することによる踏み込みのしやすさ、いざというときは板から外れる発想は、素晴らしいと思います。これを自転車に転用するとは。正直、ペダルに足が固定される恐怖心は、スキーの時と同じ感覚ですね。幸いこれまで「立ちごけ」は経験していません。
  • カーボンフレームのパイオニア: 1986年には世界初のカーボンフレーム「KG86」を投入。ツール・ド・フランスでグレッグ・レモンとベルナール・イノーがこのバイクで激闘を繰り広げたエピソードは、LOOKの神話として外せません。レモンとかイノーが活躍していた頃は、高校生でしたね。当時、テレビで見たツールドフランスの映像に魅了され自転車(ロードバイク)が好きになりました。当時は、LOOKというメーカーのことはあまり知りませんでしたが、今回のように歴史を振り返ることで改めて、LOOKというメーカーの凄さがわかました。

2. 「LOOK 586 UD」というモデルの立ち位置

2012年当時のLOOKラインナップの中で、586 UDがどのような役割を担っていたのでしょうか。

  • 「万能型」の系譜: 586は、当時のトップモデル「695」の尖ったレース性能と、名車「585」のしなやかな乗り心地の「いいとこ取り」を目指して設計されました。
  • UD(ユニディレクショナル)カーボンの意味: UDカーボンを採用することで、コストパフォーマンスを高めつつ、当時のフレーム重量約1,050gという軽量性と、現代にも通じる剛性・振動吸収性の両立を実現したモデルです。「飽きのこないモダンで落ち着いたルックス」もUD仕上げならではの魅力です。細身のホリゾンタル。自転車の美学では、外せない要素だと個人的に思います。工芸品という言葉が相応しい。ネオ・クラシックという言葉が似合うスタイルだと私は思います。

3. 実走インプレッション

この車体を手に入れたのは、今から5年ほど前になります。ネットオークションを徘徊していたところ、程度の良さげなフレームを見つけ落札いたしました。この車体に、当時、まだ組んだことがなかった「アルテグラ」を組み込み、ハンドル、シートポストは、デタでまとめ、サイクルショップにて組み上げていただきました。

  • 加速の反応: 586は「パリッとした硬さ」よりも「心地よい推進力」が特徴。組み上げた当時の感想としては、とにかく軽い。出だしが楽といった感想。低速からの立ち上がりや、ヒルクライムでのリズミカルなダンシングにおいて、バイクがペダリングに応えてくれる感覚。
  • 絶妙な振動吸収性: LOOK特有の「バターのような滑らかさ(buttery smoothness)」と評される路面追従性について。特に荒れた路面での安心感は、ロングライド派にも支持されるところです。確かにアルミフレームのダイレクト感も好きなのですが、カーボンのしなやかさ、振動吸収性については、ハンドルを握ったときに感じることができます。
  • ハンドリングの質: フロントフォーク「HSC6」の剛性が生む、狙ったラインを正確にトレースできるハンドリング性能。下り坂での「怖くない(=安定している)」挙動は、乗っていても安心感を感じる部分です。

4. まとめ:なぜ今、このバイクなのか

なぜLOOKのこのバイクを購入したか。ハッキリ言うと衝動買いです。ヤフオクでポチってしまったことがきっかけです。フレームからアルテグラをアッセンブル。組んでもらった当時は、機械式アルテグラで10万円前後だと記憶しています。さてさて2026年の今はどうでしょうか。ディスクロードが当たり前、コンポの電動化、価格の高騰、自分にとってはマイナスの要素ばっかり。リムブレーキ仕様も少しずつ排除されている感は否めない。自動車部品と同じく、いつまでサポートしてもらえるのか。あえてこの時代に、リムブレーキ仕様に乗る。このLOOKは、細身のホリゾンタル。人それぞれ美的感覚が異なると思うが、わが美的感覚を信じて、これからいろいろ発信していきたいと思います。

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